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いとエモし… 『ドストレートな彼女の話』と『不死の葬儀師』とのエモーショナルな共通点

『ドストレートな彼女の話』をご存知だろうか

2019年9月11日にTwitterで公開されるやいなや、驚異のスピードで拡散された清宮こう丞先生による4ページマンガだ。
現在は第3作まで公開されているが、1作目のツイートの合計いいね数は19万 RT数は5万件という、紛れもない超バズマンガである。

内容は、ふつうの高校生である「高橋くん」が、密かに憧れている正直で少しとっつきにくいクラスメイトの「清水さん」からストレートすぎる告白を受け、両思いであることが発覚するというもの。

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クールな短髪女子の曇りのない眼から放たれるドストレートな告白に、当時Twitterではエモさのあまり悶絶するユーザーが続出した。

エモいとは
英語の「emotional」を由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本のスラング。感情が揺さぶられたときや、気持ちをストレートに表現できないとき、「哀愁を帯びた様」、「趣がある」などに用いられる。
出典:: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より

そんなエモいマンガの最前線を走る、『ドストレートな彼女の話』の作者である清宮こう丞先生。
清宮こう丞先生が現在GANMA!で連載中の『不死の葬儀師』について、この度紹介したい。

不死の葬儀師 とは

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《―…これは勇者が姫を殺す物語だ》。 死人が生者を喰らう世界。死者の魂を天に還し死の安らぎを与えることを使命とする「葬儀師」を志すことは、大変な栄誉だった。その見習いとして試験の最終段階へと進んだレオンは都を目指す列車の中で怯える少女と出会うのだがー…⁉︎

主人公のレオンは、「人間」と不死のハーフ」である

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↑不死者と人間では目の色が違うのだ

 「葬儀師」になるための試験会場に向かう列車の中で、何者かに追われる少女「エレナ」と出会う
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↑電車の中で何者かに追われるエレナ 「葬儀師」の黒い装束を着たレオンを見て「自分を追っているものの仲間」と勘違いするが…

その直後、列車が脱線。エレナとレオンは谷底へと放り出されることになる。
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そしてここから、レオンとエレナの葬送の旅が始まることになる。

ストーリー上では、兄を亡くした娘「モイラ」や幽閉された少女「ニナ」エレナの命を狙う謎の青年「ユリウス」などといった魅力的なキャラクターが登場する。

彼らと時に対立し、時に心を通わせながら物語は進行する。

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↑左から、「モイラ」「ニナ」「ユリウス」
皆、何かしら心に隙や歪みを抱えている

『ドストレートな彼女の話』から見る『不死の葬儀師』の「エモい」共通点

『ドストレートな彼女の話』では、クールなかわいさで読者をエモの境地に突き落としてくれた清宮こう丞先生だが、『不死の葬儀師』では少し違った「ダークなエモさ」を存分に発揮している。

「弔い」をめぐる物語がエモすぎる

『不死の葬儀師』の主人公、レオンの目指す職業は「葬儀師」である。
いわゆる「納棺師」のような職業に近い。
それゆえに、『不死の葬儀師』には「生」と「死」というテーマが常に置かれている。
主人公・レオンは「不死者」と呼ばれる特別な存在だが、不死であることが特別な世界は、同時に死がそこら中に存在するものであることを物語っている。

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↑死者が死霊として蘇って生者を食らう世界、
「葬儀師」の仕事は死者の魂を天に送ることで、故人が人を襲うことを止める、いわば救いをもたらす仕事なのだ。

『不死の葬儀師』の世界では、死は現世からの旅立ちではなく親しい者を襲ってしまうようになるかも知れない「恐怖」の一種である。
「不死者」といえど、精神的には普通の人間と変わらないレオンが『葬儀師』として悩み命に向き合う姿が『不死の葬儀師』の見どころの一つでもある。

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↑死者の魂を救えず感情をあらわにするレオン
「不死者」であるレオンも「生」と「死」の間で翻弄される人々の一人である。

人と人が織りなすドラマがエモすぎる

第二に、『不死の葬儀師』のエモいポイントとして、人と人が織りなすドラマがある。
死者が生者を襲う死霊となる世界はあまりにも過酷だ。

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↑残酷な世界だからこそ、時には厳しい言葉を投げかけられることもある。


時には目を背けたくなるようなシーンもあるが、そんな中でも主人公・レオンは他の登場人物と心を通わせていく。

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↑死者を弔うために禁忌を犯すレオン
真摯に向き合う姿が人々の心を動かしていく

死と弔いを通して関係を深めていくが、残酷な世界の現実がそういった心の繋がりをいとも簡単に断ち切っていく。
このダークさが『不死の葬儀師』の魅力的な部分だ。

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↑涙の理由は…ぜひ本編を確認してほしい。

表情がエモすぎる

『ドストレートな彼女の話』でかわいすぎる清水さんの表情を見せてくれた清宮先生だが、『不死の葬儀師』でもその表現は健在だ。

登場人物がストーリーの合間合間に見せる姿は非常に多彩である。

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↑とあるシーンでのエレナの表情
耳まで赤くなって涙を流している姿が感動的だ。

喜びや悲しみの表情はもちろんのこと、そのふとした瞬間の表情も実に魅力的である。

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↑苦し紛れにもいたずらっ子のような表情をするレオン
若いながらに不屈さを感じる。

その他いろいろなキャラクター達が魅せる折々の顔が物語の魅力を際立たせている。

…とまあ、語ればきりがないのだが、
『不死の葬儀師』では『ドストレートな彼女の話』とはまた少し違った
胸が締め付けられるようなエモさを感じることができる。
『ドストレートな彼女の話』が心がじんわり温かくなるようなエモさだとしたら、
『不死の葬儀師』はどこかひんやりとした突き刺してくるエモさだろうか。

筆者のエモポイントをここで紹介

ここでの『不死の葬儀師』における筆者が独断と偏見で選んだ見どころエモシーンを紹介しよう。
『不死の葬儀師』には、「エモお兄さん」がたくさん登場する。
そんな「エモお兄さん」を今回はランキング形式で紹介したい。

第3位:バーンスタイン少佐

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この顔のいい軍人は主人公・レオンの前に立ちはだかる憲兵だ。
エキゾチックな肌の色にワイルドな髪型そしてタレ目
個々の属性だけでもかなり特徴的な彼だが、
まさかの敬語キャラなのである。
彼が大人のお姉さんに見つかってしまった暁にはどうなってしまうのか…想像するだけで震えが止まらない(武者震い)

第2位:カミーユ

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エレナが(いろいろあった共同墓地)から辿り着いた絶壁都市・シェオルでレオンとはぐれた際に出会った少年・カミーユ。
天使のような顔と紳士的な振る舞い…
この微笑みで何人もの読者をカミーユ沼に落としてきたことは間違い無いだろう、悪魔は天使の顔をしている。
そんなカミーユのエモポイントは貧民窟の裏のボスとして2つ目の顔があることだ。

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↑紳士的な表情とはうって代わって、激しい感情も見せる。そのギャップが非常にエモい

幼いながらに貧民窟を束ねる気迫、カミーユさんと呼ばざるをえない。
愛でるのも良し、ひざまずくのも良しのカミーユさんの今後の活躍に胸が高鳴る。

第1位:ユリウス

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堂々1位にランクインしたのは、エレナを追う謎の青年・ユリウスである。
黒髪に涼やかな瞳、アンニュイな雰囲気 初登場時第22話「血讐天路」(タイトルがかっこいい)を見た時には衝撃が走った。

 あまりのかっこよさに

日々生活に追われる中で忘れてしまった、具体的に言うと中学2年生くらいに自由帳にぶつけまくったあの胸の高鳴りを、ユリウスはすべて呼び起こしてくれた。
炎を纏う剣、クールな佇まい、すべてが「完璧」である。

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↑戦闘シーンがかっこいい 「ゆいうすー!!がんばえー!!」になってしまう

体のラインが出る黒のハイネックに肩出しのアームカバー。
一時期流行った「童貞を殺す服か?」と内心大はしゃぎしてしまった筆者だが、イチオシのエモポイントは別のところにある。

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↑性癖を性癖で煮詰めたんか?と問い正したい。
(先生、ありがとうございます)

よく見ていただきたい。

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↑ピアスを…している…だと…?

作中で「ユリウスお兄さん」と呼ばれているのもエモポイントだ。

そんなエモい『不死の葬儀師』の単行本が1月23日に発売

ここまでで『不死の葬儀師』のエモさの一端を感じていただけたかと思うが、そんな『不死の葬儀師』の単行本が1月23日に発売される。
これまで『ドストレートな彼女の話』しか読んだことのなかった読者もぜひこの機会に書店で見かけた場合はお手に取ってみてほしい。

▼書影はこちら 
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↑もちろん表紙もはちゃめちゃにエモい

『不死の葬儀師』は現在GANMA!で連載中。
最新話まで無料で読むことができる。
なお、単行本にはGANMA!では未掲載の描き下ろしマンガなども収録されている。

GANMA!アプリのインストールはコチラ
『不死の葬儀師』はブラウザでもお読みいただくことができます!
https://ganma.jp/undertaker

▼Amazonからの購入はこちらからhttps://www.amazon.co.jp/dp/4040644042/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_KL8hEb6DV0Z4S

▼『不死の葬儀師』単行本特設ページはこちら
https://store.ganma.jp/comics/undertaker/

▼オリジナルグッズも販売中! 『不死の葬儀師』つながるチャーム
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※期間限定販売:2020.1.11~2.11

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文責:たなかりいこ







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