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【描き下ろし特別マンガ掲載!】PV90億のホラー作家の恐怖の世界とは…洋介犬先生インタビュー

恐怖とは
有害な事態や危険な事態に対して有効に対処することが難しいような場合に生じる感情である。
「人間は自分の人生観、世界観やシステムを持ちながら生きているが、それをどこかで揺り動かすもの」と定義した。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より一部抜粋

恐怖とは自身の「人生観、世界観」をどこかで揺り動かすものである…。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には、恐怖についてこういった記載がなされている。では、日々「恐怖」と真剣に向き合い、「恐怖」を創造している作り手たちの人生観、世界観は一体どういったものなのだろうか。

この度はGANMA!で大人気ホラー作品である『外れたみんなの頭のネジ』を連載している洋介犬先生にご自身の世界観について伺ってみた。
記事の最後には描き下ろしマンガも掲載しているため、是非ご覧いただきたい。

洋介犬
ホラー漫画家
GANMA!にて「外れたみんなの頭のネジ」(稲川淳二先生推薦・重版七刷)を連載中。PVは累計90億にも及ぶ。
Twitter:@yohsuken

外れたみんなの頭のネジ

外れたみんなの頭のネジ
主人公・ミサキは街に住んでいるみんなが少しずつ狂っていることに気が付いている。そして彼女にしか見えない謎の悪魔・べへりん。徐々に侵食してくる恐怖!一体何を信じて良いのか―... ホラー界の奇才が紡ぐサイコ×マッドネスコミック!!

まずは先生とホラーとの出会いを教えて下さい

洋介犬先生:
幼少期は極限レベルの怖がりで、むしろホラーは嫌いでした...。よく僕を怖がらせて面白がっていた従兄弟がいたのですが、彼がわずか20歳で亡くなった時に死生観が変わり、死や恐怖に関しての土壌が出来上がった感じもあります。皮肉的ですが、彼も漫画家を志していたことも含め、懐かしい気持ちになります。

ホラー漫画を描く際の発想などはどういったことを起点にされて居ますでしょうか

洋介犬先生:
描くジャンルによりますが、サイコホラーの場合はいかに人が恐怖を感じるイレギュラーを発想できるか、だと思います。はずネジでも描きましたが、普通の行動でもたとえば日に10度もすれば周囲は「こいつおかしくなったんじゃないか?」と考え出すパターンがあり、それを脳内シミュレーションして「怖ければ」話として組むという感じです。その理論でいけばたとえば甘い木の枝を動物が三日三晩しゃぶってても自然なことですが、人間であれば「ヤバイ」行為となりますよね?そういう人間であること、理性があることを逆利用する手法もとったりします。

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↑『外れたみんなの頭のネジ』第25話では「寝ない」という行為を繰り返し続けた女子高生が出てくる。
徹夜してしまうことはまあ日常にありえなくはないことだが、何日も繰り返すと恐怖の扉が開く。彼女は何日「寝ない」行為を繰り返し続けたのか…そしてその結果とは…。
25話「眠ラナイヒメ」はこちらからご覧いただけます。

洋介犬先生が考える「怖い事」とはどういったことでしょうか?

洋介犬先生:
上記内容とかぶりますが、人間が社会と知性と理性を構成していく上で「捨てていったこと」「避けたこと」こそが「怖いこと」につながるのかもしれません。いわば社会的に嫌悪されることでしょうか。そこに人は本能的に「危険と恐怖」を感じるようにできているとも思います。

自身に起こった怖い話しなどがあればお聞かせください

洋介犬先生:
非常に些細なことが記憶に残っていることが多いです。ある日、ある人に声をかけたけど、「あ...うぅ...」とかの不思議で曖昧なリアクションだったんですよね。それで後日、その人にそのことを聞いてもまったく覚えていなかった...という感じの。他にもある日、深夜に家から見える神社の鳥居の前に人影がたたずんでいたのを見たことがありました。何も思わなかったのですが、3時間後見たらまったく同じ姿勢のままその人影が立っていて...それがやたら怖かった。「神社の前に立っている」という普通の行為が「何時間も微動だにせず」「意図もわからず」という追加要素で恐怖になった例です。そういう複数要素により生まれる恐怖が面白いと思います。

読者の方に一言おねがいいたします

洋介犬先生:
613もやっと公開できて、「外れたみんなの頭のネジ」はいい意味でもう「自由」になった気がします。これからは何の制限も躊躇もなく進行していきますので、そのタガの外れっぷりをお楽しみいただければ。

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↑物語の大きな起点である230話。タイトルは「613」となっており、2020年6月13日に一般配信された。
現実でも、6月13日には洋介犬先生から発信された「#あなたの狂った体験を聞かせて」というハッシュタグがまたたくまに広がり、Twitterのトレンド3位まで上り詰めた。

最後に先生の描き下ろしマンガを特別に掲載!

最後に、先生から今回の記事公開にあたり描き下ろしていただいたマンガを特別に大公開!

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「恐怖」の作り手側から見える世界はいかがだっただろうか。
ある種、正常な日常を熟知しているからこそ、わずかな世界の歪みに気づくことができるのかもしれない。

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